はじめに
訪問介護の仕事に興味はあるけれど、「具体的にどんなことをするの?」「1日のスケジュールはどんな感じ?」と疑問に思っていませんか?
訪問介護員は、利用者様の自宅を訪問し、その方の自立した生活を支える重要な役割を担います。施設介護とは異なり、一人で利用者様と向き合う時間が長いため、より深い信頼関係を築けるのが大きな魅力です。
このコラムでは、訪問介護員の仕事内容から1日の流れ、そして仕事のやりがいまで、詳しく解説します。訪問介護の仕事のリアルを知り、新たな一歩を踏み出すための参考にしてください。
1. 訪問介護員の仕事内容
訪問介護員の主な仕事は、「身体介護」と「生活援助」の2つに分けられます。
- 身体介護:
- 利用者様の身体に直接触れて行う介護です。
- 食事介助:食事を口に運ぶ、食べやすいようにサポートする。
- 入浴介助:入浴の準備から身体を洗うサポート、着替えまで。
- 排泄介助:トイレへの誘導、おむつ交換など。
- 移乗介助:ベッドから車椅子への移動のサポート。
- 服薬介助:薬の飲み忘れがないように見守り、サポートする。
- 生活援助:
- 利用者様の日常生活をサポートする家事全般の援助です。
- 調理:利用者様の食事を作る。
- 掃除:居室の掃除やゴミ出し。
- 洗濯:洗濯機を回す、干す、たたむ。
- 買い物:利用者様の代わりに、食料品や日用品を買いに行く。
※注意点:訪問介護では、利用者様本人に関わる家事(調理、掃除など)のみが仕事の対象となります。家族の分の家事や、ペットの世話などは行いません。
2. 訪問介護員の1日の流れ(例)
訪問介護員には決まったシフトがなく、利用者様のケアプランに合わせて自分でスケジュールを組み立てるのが一般的です。ここでは、日中の訪問をメインとする訪問介護員の1日の例を紹介します。
- 9:00:1件目の訪問
- 朝食の準備、食事介助、後片付け。
- 10:30:2件目の訪問
- 部屋の掃除、洗濯、買い物。
- 12:00:昼休憩
- 訪問と訪問の間に、近くのカフェや自宅で昼食をとる。
- 13:30:3件目の訪問
- 入浴介助、着替えのサポート。
- 15:00:4件目の訪問
- 利用者様と一緒に散歩。
- 16:30:帰社、事務作業
- 事務所に戻り、訪問記録の作成や次回の準備を行う。
- 17:30:退社
3. 訪問介護のやりがいと魅力
訪問介護には、施設介護とは異なる、独自のやりがいと魅力があります。
- 利用者様と深く向き合える:
- 1対1でじっくりと関わるため、利用者様一人ひとりの個性や生活スタイルを深く理解できます。
- **「あなたに来てもらえて嬉しい」**といった感謝の言葉を直接もらえることが多く、大きなやりがいにつながります。
- 自分のペースで働ける:
- 自分でスケジュールを組めるため、柔軟な働き方ができます。
- 施設のように多くの職員に囲まれて働くのではなく、一人で集中して仕事に取り組むことが好きな方には向いています。
- 生活援助を通して専門性を高められる:
- 身体介護だけでなく、調理や掃除など、利用者様の生活全体を支えるスキルが身につきます。
- サービス提供責任者やケアマネジャーなど、将来的なキャリアアップも目指せます。
4. 訪問介護に向いている人
- 一人ひとりとじっくり向き合いたい人
- 自分の裁量でスケジュールを組みたい人
- 観察力やコミュニケーション能力に自信がある人
- 臨機応変な対応ができる人
まとめ
訪問介護は、利用者様の生活に寄り添い、その方の**「その人らしい生活」**を支えることができる、非常にやりがいのある仕事です。
「ありがとう」という感謝の言葉が、何よりのエネルギーになります。もし少しでも興味を持ったら、まずは訪問介護事業所の求人を覗いてみてください。あなたの温かい心とスキルが、誰かの笑顔につながるはずです。