人間関係のストレスを軽減!介護・看護職のためのコミュニケーション実践術
介護や看護の仕事は、利用者様や患者様、そして同僚との密なコミュニケーションが欠かせません。それゆえ、人間関係の悩みやストレスを抱えやすい仕事でもあります。
しかし、少しの工夫でコミュニケーションは円滑になり、ストレスを軽減することができます。ここでは、明日からすぐに実践できる、介護・看護職のためのコミュニケーション術をご紹介します。
1. 報告・連絡・相談は「結論から」
多忙な介護・看護の現場では、簡潔で的確なコミュニケーションが求められます。
「〇〇さんの件ですが、先ほどお部屋に伺ったところ、少し顔色が悪くて…」と経緯から話し始めるのではなく、**「〇〇さんが発熱しています。先ほど体温を測ったら38.5度でした」**というように、まずは結論から伝えましょう。
この「結論ファースト」を意識するだけで、相手はすぐに状況を把握でき、対応がスムーズになります。
2. 「I(アイ)メッセージ」で気持ちを伝える
人間関係のトラブルは、「あなたは〜」と相手を責めるような言い方から生まれることが少なくありません。
例えば、「どうしてこの書類に記入してくれないんですか?」ではなく、**「この書類が記入されていないと、〇〇さんの情報が分からなくて私は困ってしまいます」**と、「私」を主語にして伝えましょう。
「Iメッセージ」は、相手を非難するのではなく、自分の気持ちや状況を伝えるため、角が立ちにくく、相手も受け入れやすくなります。
3. ポジティブな「フィードバック」を意識する
人は誰しも、自分の頑張りを認めてほしいと思うものです。日頃からポジティブなフィードバックを積極的に行いましょう。
「ありがとう」「助かったよ」「〇〇さんの対応、すごく丁寧だね」など、小さなことでも感謝や称賛の言葉を伝えることで、職場全体の雰囲気が良くなります。ポジティブな言葉は、相手のモチベーションを高めるだけでなく、自分自身の気持ちも前向きにしてくれます。
4. 雑談の時間を大切にする
「仕事中は忙しいから雑談なんて…」と思うかもしれませんが、何気ない雑談は人間関係を円滑にする上で非常に重要です。
休憩時間や移動中など、ほんの数分でも構いません。休日の過ごし方や好きな食べ物の話など、仕事以外の話で盛り上がることで、相手の意外な一面を知ることができ、心の距離が縮まります。
5. 完璧を目指さない
どんなにコミュニケーションを工夫しても、全ての人と円満な関係を築くのは難しいものです。
「〇〇さんと合わないな」「ちょっと苦手だな」と感じる人がいても、それは決して悪いことではありません。無理に仲良くなろうとせず、**「仕事上のパートナー」**として割り切ることも、自分を守るためには大切です。
そして、何か困ったことがあれば、一人で抱え込まず、信頼できる同僚や上司、あるいは専門の相談窓口に話してみましょう。話すだけでも気持ちは楽になります。
介護・看護職の仕事は、人と向き合う仕事だからこそ、コミュニケーションスキルが重要になります。
今回ご紹介したコミュニケーション術は、特別なものではありません。明日からでも、今日からでも、すぐに実践できることばかりです。一つずつ試して、あなたの職場をより良い場所に変えていきましょう。