見過ごさないで!介護職が抱える「心と体の不調」のサイン

見過ごさないで!介護職が抱える「心と体の不調」のサイン

見過ごさないで!介護職が抱える「心と体の不調」のサイン

介護の仕事は、利用者の笑顔や「ありがとう」の一言が何よりのやりがいとなります。しかし、その責任感や多忙な日々のなかで、知らず知らずのうちに心と体に無理をさせていることはありませんか?

「疲れているだけ」「これくらいは普通」と、自分の不調を見過ごしてしまうと、大きな病気につながることもあります。今回は、介護職が気づきにくい「心と体の不調のサイン」と、その対処法についてお伝えします。

体のサイン:もしかして、それは「疲労」だけじゃないかも?

「疲労」は誰もが感じるものですが、次のようなサインは単なる疲れではないかもしれません。

  • 慢性的な肩こりや腰痛:休息をとっても痛みが取れない、特定の動作でいつも痛むなど、痛みが慢性化していませんか?これは身体の特定の部位に継続的な負担がかかっている証拠です。
  • 手足のしびれやむくみ:朝起きたときや、夜寝る前に手や足がしびれたり、むくみがひどくなったりしていませんか?これは血行不良や神経への圧迫が原因かもしれません。
  • 風邪を引きやすい、なかなか治らない:仕事のプレッシャーや身体的な疲労は、免疫力を低下させます。頻繁に体調を崩したり、一度引いた風邪が長引いたりする場合は、免疫力が低下しているサインです。
  • 食欲不振や胃の不調:ストレスは胃腸の働きを悪くします。食事が美味しく感じられない、胃が重い、便秘や下痢を繰り返すなどの症状は、心身のSOSかもしれません。

これらの症状が見られたら、まずはしっかりと休息をとり、専門家に相談することを検討しましょう。

心のサイン:笑顔の裏に隠されたSOS

介護の現場では、常に笑顔でいることが求められがちです。しかし、その笑顔の裏で心が疲弊していることがあります。

  • 趣味や好きなことに興味が持てなくなる:以前は楽しかったはずの趣味や、気分転換になるはずだった外出に、なぜか気が乗らない。これは心のエネルギーが枯渇しているサインです。
  • 些細なことでイライラする:普段なら気にならない同僚や利用者の言動に、感情的になってしまうことはありませんか?精神的な余裕がない状態を示すサインです。
  • 寝つきが悪い、眠りが浅い:仕事のことが頭から離れず、なかなか眠れなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりする不眠は、精神的なストレスの典型的な症状です。
  • 集中力が続かない:ケアプランの作成や記録業務に集中できない、簡単なミスが増えるなど、注意力が散漫になっていると感じたら要注意です。

誰にでも起こりうること。一人で抱え込まないで

介護職は、自身の心と体のケアを後回しにしてしまいがちです。しかし、利用者を支えるためには、まず自分が健康であることが何よりも大切です。

  • 誰かに話す:職場の上司や同僚、家族など、信頼できる人に自分の気持ちを話すだけでも、心が軽くなることがあります。
  • 専門家を頼る:心療内科やカウンセリングは、決して特別なものではありません。心の不調を専門的に診てくれる場所として、気軽に利用を検討しましょう。
  • オフの時間を大切にする:仕事から完全に離れ、好きなことに没頭したり、ゆっくりと休んだりする時間を作りましょう。

自分の心と体のサインに気づき、早めに対処することは、プロの介護職として長く活躍するための第一歩です。あなたは一人ではありません。無理をせず、自分を大切にしてください。