小規模多機能で働くメリットは?転職前に知っておきたい給料・キャリアアップの可能性
近年、多様化する高齢者ニーズに応える介護サービスとして、「小規模多機能型居宅介護(以下、小規模多機能)」が注目されています。
しかし、「名前は聞くけど、具体的にどんな働き方をするの?」「転職先として、給料やキャリアアップの面はどうなの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、小規模多機能で働く魅力と、転職前に知っておきたい給料やキャリアアップの可能性について解説します。
1. 小規模多機能とは?
小規模多機能は、「通い(デイサービス)」を中心に、「泊まり(ショートステイ)」、「訪問(訪問介護)」の3つのサービスを、同じ事業所のスタッフが柔軟に提供する介護サービスです。
登録定員が少なく、顔なじみのスタッフが対応するため、利用者様は安心してサービスを利用することができます。
2. 小規模多機能で働くメリット
メリット1:幅広い介護スキルが身につく
小規模多機能では、「通い」「泊まり」「訪問」のすべてのサービスに携わります。
- 通い(デイサービス): レクリエーションや集団でのコミュニケーションスキル
- 泊まり(ショートステイ): 夜間の見守りや緊急時の対応スキル
- 訪問(訪問介護): 個別支援のスキルや利用者様のご自宅での対応力
このように、多様な場面での介護経験を積むことができ、ジェネラリストとして幅広いスキルを習得できます。
メリット2:利用者様とじっくり向き合える
登録定員が少ないため、一人ひとりの利用者様と深く関わることができます。
利用者様やご家族と密なコミュニケーションを取り、その方の生活歴や価値観を理解した上で、きめ細やかなサポートを提供できることは、大きなやりがいにつながります。
メリット3:チームケアの重要性を学べる
小規模多機能では、日々のサービスを通じて、スタッフ間の連携が不可欠です。
利用者様の状態やニーズの変化をチーム全体で共有し、最適なケアを提供するためのチームワークを学ぶことができます。これは、将来的にリーダーや管理者を目指す上で非常に重要な経験となります。
3. 転職前に知っておきたい給料・キャリアアップの可能性
給料について
小規模多機能の給料は、夜勤手当や各種手当(資格手当、役職手当など)を含むと、他の介護施設と大きく変わりません。
しかし、夜勤や宿泊勤務の回数、資格の有無、勤続年数によって変動するため、事前に確認することが重要です。
- 月給: 一般的な介護施設とほぼ同水準
- 年収: 各種手当や賞与を含むため、経験や役職によって幅がある
- 注意点: 訪問業務があるため、別途「運転手当」が支給される事業所もあります。
キャリアアップの可能性
小規模多機能での経験は、将来のキャリアアップにおいて大きな武器となります。
- サービス提供責任者: 訪問介護の知識と経験を活かし、サービス提供責任者として活躍する道があります。
- ケアマネジャー: 小規模多機能での多岐にわたる経験は、ケアプラン作成に活かせるため、ケアマネジャーを目指す上でも有利です。
- 管理者・施設長: 幅広い介護スキルとチームマネジメント能力を身につけることで、事業所の管理者や施設長への道も開けます。
4. まとめ:小規模多機能は「成長」と「やりがい」を求める人に最適
小規模多機能での仕事は、一つの場所で多様な介護スキルを身につけ、利用者様と深く関われることが最大の魅力です。
給料面でも他の施設と遜色なく、将来のキャリアアップにもつながる可能性を秘めています。
「利用者様一人ひとりと向き合いたい」「幅広い介護スキルを身につけて、キャリアアップしたい」と考えている方にとって、小規模多機能は転職先の有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
転職を検討する際は、給与体系や勤務形態、事業所の理念などをしっかりと確認し、自分に合った職場を見つけてください。